ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 新時代おおいたのページ > 新時代おおいたNo.79

新時代おおいたNo.79

印刷用ページを表示する掲載日:2011年11月18日更新

新時代おおいた11月号トップ画像

特集1    まちなかに にぎわいを!
特集2    大分っ子学力・体力アップ大作戦
風紋     湖北省訪問の旅
トピックス   大分あったか・はーと♥駐車場
県民ひろば 暴力団のいない大分県を目指して
お薦め図書コーナー 心ひらいて  とよの国の食彩

 

特集1 まちなかににぎわいを   

 「まちの顔」であり、地域に住む人々の暮らしを映す鏡と言われる商店街。

 商店街の賑わいを生み出すためにさまざまな取り組みが行われています。

*************************************************

 昨年から始まった「街なかにぎわいプラン」。

 これは、商店街の魅力や集客力を向上する斬新なプランに対して県が支援をするもので、学生枠と一般枠に分かれて募集をしました。今回は、このプランを活用した取り組みをご紹介します。

 

☆2011年度 学生枠 優秀賞☆ 

高校生のパワーで商店街に活気を!

八丁大路の風景

 

 

 臼杵市にある中央通り商店街(通称八町大路)では、毎月第一土曜日に幟市を開催しています。その幟市に合わせて、県立海洋科学高校の生徒グループ「なぶら委員会」が出店したブースを訪れました。

 「八町大路は、小さい頃から家族や友達と訪れている場所です。だから、もっとたくさんの人に商店街に来て欲しいと思い、自分達ができることをしようと企画しました」と言うのは、なぶら委員会代表の甲斐田条一さんです。

 出店ブースでは、海洋科学高校の名物である実習製品マリンコロッケの販売や新商品の試食、紙で作られた魚を釣り上げてポイントを貯めるとマリンコロッケ1個がもらえる釣り堀など、楽しい企画が盛りだくさん。子どもから大人までたくさんの人で賑わっていました。

 甲斐田さんは、「今日までの数週間、毎日放課後に残ってみんなで準備をしてきました。多くの人が商店街を訪れてくれたので、頑張った甲斐がありました」と手応えを感じていました。

甲斐田条一さん
 甲斐田 条一さん

イベントの様子

 

 一方、臼杵中央通り商店街振興組合の西村 秀史副理事長は、「高齢化が進む中で、若い世代にこの商店街を引き継いでいくという意味でも、高校生がこのようなイベントを開催してくれるのは嬉しいです。多くの人が、商店街で買い物をしてくれました。
 若い力が加わることで、街に活気があふれますね」と嬉しそうに話してくれました。

なぶら委員会は、12月3日、翌年2月4日の幟市にも出店します。あなたも足を運んでみませんか。

西村秀史さん
  西村 秀史さん

イベントの様子2

 
 小さい子どもに魚に興味を持ってもらいたくて、ブリの解体ショーをしました。2~3kgの魚で練習をしていましたが、本番では初めて5kgのブリをさばいたので、皮をむくのに苦労をしました。でも、頑張れという声援に後押しをされて、今までで一番うまくできでした。臼杵にはおいしい魚がたくさんあるので、いっぱい食べてほしいです。石川貴絵さん
  石川 貴絵さん

石川さんがブリをさばく様子
石川さんがブリをさばく様子

 

 

☆2011年度学生枠 最優秀賞☆

 本の魔法がつなぐ地域の絆

 

 立命館アジア太平洋大学でツーリズムやまちづくりを学んでいる学生が中心となって運営する「ブック・フェスタ・プロジェクト」が企画したこのイベント。代表である土師(はじ) 彩さんにお話を伺いました。

 「客数の減少は、多くの商店街で共通課題だと思います。私は、大学生ならではのやり方で、もっと人の流れを作りたいと思い、『本』をキーワードにしたイベントを考案しました。『本』に着目したのは、活動の拠点である「platform03まちなかカフェ」が、子どもから大人まで気軽に集まれるようにと、絵本から経済学まで500冊程度の本を集めたブックカフェとしてリニューアルしたことがきっかけです」と土師さん。

土師彩さん
   土師 彩さん
ブックカフェ

 地元の人、商店街の人、大型店舗の人、市外の人、みんなをまきこんで、一緒に作り上げたいという思いからさまざまなアイデアが生まれます。

 例えば、「一箱古本市」。これは、商店街の軒先で、誰でも段ボール1箱分の本を持ち寄って売ることができる「本屋さんごっこ」です。屋号をつけてもらい、愛読本を対面方式で売るもので、大分では初めての試み。本を通じて会話が生まれるしかけです。

 また、別府の中心市街地にある喫茶店やめがね屋さんなどで気軽に本が読める「ブックスポット」の設置するというアイデアも。

 土師さんは、「周遊してもらう中で、こんなお店があったんだとか、別府のいいところを発見してもらいたいなと思っています。イベントが終わっても本を置き続けてくれるお店があって、少しずつ広がって、いつか、いろんな本や人に出会える別府に行こうと言われるようになれば、という希望もあります」と笑顔で語ってくれました。

 その一方で、一時的なにぎわいづくりで終わらせたくないとも言います。「地域、商店街、大型店舗など、関わった人が共通の課題を発見したり、お互いを知るきっかけにしたいんです。学生だからこそできる、みんなをつなぐ役になりたい」。

 本が人をつなぐまちづくり。大学生の熱い思いで、にぎわいと絆が芽生えます。

土師さん打ち合わせの様子

まちなかカフェ外観

※このイベントは、11月23日~27日にかけて行われます。地域によっては、当広報紙がその後にお手元に届くことがありますが、学生の活動や思いを伝えるために掲載をしておりますのでご了承ください。

 

☆2010年度一般枠 最優秀賞☆ 

コミュニティ食堂と100円市で元気を呼び込む

 目指すは、人通りが少なくなり、空洞化が進む「関あじ関さば通り」の再生。そのために日々奮闘しているNPO法人さがのせき・彩彩カフェ事務局長 山田 悠二さんにお話を伺いました。

 「商店街に、地域の人が気軽に集まる場所を作りたかったんです。佐賀関には、関あじ、関さばだけではなく、クロメや新鮮な魚介類もあります。その地域資源を生かして、「食」を核としたコミュニティ食堂よらんせぇを作ろうと考えました」と山田さん。今年の2月にオープン以降、評判は上々です。

 毎月第3土曜日に佐賀関の朝市が開催される時には、地元でとれた新鮮な商品を100円で販  売をする「めっけもん100円市」を開催しています。時には、規格外の関あじのお刺身が並ぶことも。
                      100円市看板

山田悠二さん
   
  山田 悠二さん
よらんせぇ

 また、店休日には、地域の人に呼びかけをして、一日店長として手作り小物なども提供するカフェや、絵画教室が開かれるなど、地域の交流拠点となる工夫もしているそうです。

 「少しずつ衰退をしていった商店街に活気を戻すには、息の長い努力が必要になります。課題はありますが、地域の主役は住んでいる自分達ですから、どういうまちにしていきたいかを話し合いながら進めていきたいです。ここを拠点として、多くの交流や賑わいが生まれるように頑張ります」と、山田さんは熱いまなざしで語ってくれました。

 

よらんせぇ内の様子

 

☆2011年一般枠 最優秀賞☆

 真っ赤な「トマト」で商店街活性化

 

 竹田市荻町は、トマトの一大産地です。

「地域の強みを生かそうと、赤く完熟してから収穫する『赤採りトマト』を使って商店街を盛り上げたいと考えました」と言うのは、九州アルプス商工会荻支所の経営指導員佐藤裕幸です。

 佐藤さんは、「桜町商店街は、青果・精肉・鮮魚の生鮮三品を扱う小売業者2店舗が廃業したことなどにより、人通りが少なくなっていました。10年先を見据えた時に、車を持たない高齢者にとって、近所で買い物ができる商店街の存在は大きいと思い、今、できることをしようと思ったんです」と説明。

 そこで、豊後荻駅駅舎内の空き店舗の活用策として、今年5月から試験的に運用していた「高原ステーション荻」の本格オープンを決定。

 商工会青年部・女性部の有志によって立ち上げられたこのお店は、商店街を利用する人の交流の場や、地域の情報発信基地としての役割を担っています。軽食が食べられるほか、完熟トマトを使ったイチオシ商品「トマトのパウンドケーキ」などが並びます。

 また、11月12日の本格オープンを契機に、11月からは毎月第2土曜日に「荻めっけもん市」を開催。地元でとれた農産物の販売はもちろん、地域のつながりが濃い荻町ならではの、おすそわけ精神を活用した「物々交換」を企画しているそうです。

 佐藤さんは、「12月以降は、商店街での思い出を作ってもらおうと『初めてのおつかい』を撮影するサービスなどを計画中です。来年には、商工会のメンバーが作成した「とまと物語」の絵本つきスタンプラリーなど、少しずつ商店街を利用してもらうための息の長い取り組みをしていきたいですね。佐賀関のコミュニティ食堂よらんせぇとも交流の輪を広げたいです」と意気込みを語ってくれました。

佐藤 裕幸さん
  佐藤 裕幸さん

九州アルプス商工会の皆さん
   九州アルプス商工会の皆さん

11月12日のオープンにむけた新メニューの試作現場に潜入

 地粉に完熟トマトを煮詰めたピューレを加えて練り込んだ『トマトうどん』と、米粉と団子粉にトマトピューレを入れて練り込んだ『トマト団子』を試作しました。トマトの色が鮮やかで、ほんのり風味がしておいしいんですよ。完成したメニューは、来てみてからのお楽しみ!ぜひ食べにきてください!
トマトのパウンドケーキ          トマト団子とトマトうどん(試作)
   トマトのパウンドケーキ               試作品のトマトうどんとトマト団子
高原ステーション荻の皆さん
    高原ステーション荻の皆さん

 

**************************************************

  まちに賑わいをもたらすためには、「ひとづくり」が欠かせません。

 続いては、「人」に焦点を当てた取り組みをご紹介します。

豊の国商人塾で人材育成 

 今年で25期(1期1年)を迎える豊の国商人塾。これまで646名の塾生が学んでいます。

 21世紀の地域商業のリーダーとして、視野の広い、スケールの大きな商人の育成を目指して研鑽を行っています。

 塾頭である緒方知行さんにお話を伺いました。

 「豊の国商人塾は、地域の商業を担う若者を育てたいという思いから始まりました。
 これまで一貫して伝え続けていることは、『生涯学習をし続けること』。多様化する消費者ニーズに対応できる商人になるためには、知恵と創意工夫が必要です。
その源泉である“知識”と“情報”を得るために一生勉強をし続けなければいけません。だから、当塾には入塾はあっても卒塾はないんです。
一度塾に入れば、翌年以降の講義もいつでも聴くことができますし、ここで得た知恵と人脈は、一生涯にわたり、自分自身の財産として蓄積されていくはずです」と、緒方塾頭。

 そして、地域の中で自分の役割を見いだし、社会にどんな貢献ができとかということを考えることが重要だと訴えます。

 緒方塾頭は、商店街振興についてもこう言います。

 「いかに地域に密着できるか、自分の存在価値を確立できるかが鍵になります。客層、立地条件をふまえて、刻々と変わるお客様の心理に寄り添い、さらにリードしていけるような品ぞろえやサービスのあり方を追求し続ける姿勢が大事です。また、購買意欲をかきたてる『新しい需要を作り出す』という視点での努力も欠かせません。

 そんなお店が商店街に1つあれば、人の流れが生まれ、他店にもいい影響を及ぼし、商業集積ができて賑わいが生まれます。商業は、大型店だから勝つわけではない。世の中に存在価値があるものだけが繁栄する。そのことを肝に銘じて自助努力をしてほしい」と、熱い眼差しで語ってくれました。

 

緒方知行さん
  緒方 知之塾頭
豊の国商人塾
       豊の国商人塾

塾生の声

◆一丸 精二郎さん(2期生 大分市竹町商店街振興組合副理事長) 

 豊の国商人塾は、少数精鋭で、密度の濃い研修です。商業界を代表する著名な講師の方々から臨場感あふれる話を聞いたり、議論ができるなど、貴重な経験ができます。毎回、講師の話を聞いた翌日、緒方塾頭がその内容を紐解いてくれていたことも印象に残っています。

 今では、2世代続いて入塾するケースも増えてきています。物流からものづくりまで、幅広い異業種交流ができ、人脈づくりができていいですね。

◆小林 裕二さん(9期生 大分市中央町商店街振興組合青年部副理事長) 

 緒方塾頭から、不要、不便などの「不」を取り除く“「不」の解消”をすることがビジネスであると教えられました。

 今は、竹町通り商店街と中央通り商店街が連携をして、まちづくりを含めて、大分市中心部ならではの商店街のあり方を考え、共に栄えるという気持ちで頑張っています。存在感を示して、顧客満足度を追求していきたいです。

一丸さんと小林さん
一丸精二郎さん(左)と小林裕二さん(右)

大分ラグビー情報についてはここをクリックしてください